後輩の彼。食事会を開くぞ！

先日、社内でキャンぺーンが組まれ、我が営業所は惜しくも2位という結果に。

しかしながら、後輩が個人で１位、２位という成績を収めた。

彼は２ヶ月連続で連覇を狙っていたが、最後の最後で僅差で２位に。

営業所内で、なんとか勝たせようという動きは確かにあって、優先的にしたのは事実だが、私が敷いたレールを、彼は走り切った。それは、今までに無いぐらい彼にとっては困難で、大変なものだったに違いない。彼の努力、頑張りの賜物だ。

彼はその結果、大きな成長を遂げ、自信に繋がったようだ。

後輩が優秀な成績を残せたことはすごく嬉しいし、なにより成長を遂げ自信に繋がったということが、私にとって何よりも嬉しかった。

正直、いままでの彼はちょっと失敗が目立ち、どちらかといえば・・・・というよりはっきり言うと頼りない存在だった。重要案件は、ちょっと任せられないかな。という彼。

けど、彼は優勝を目指して頑張り、その姿にみんなの態度が変わっていった。

みんなが彼を応援し、彼のファンができた。

頑張っている姿に影響を受けて、そんなひたむきな彼を、みんなが認めだした。

仲間、ファンが彼にはできて、協力的な仲間が周りに増えた。

これも、彼の自信に繋がったことだろう。

キャンペーンの最中、彼はこんなことを言っていた。

僕が賞金を獲得できたら、営業所みんなで食事に行きましょう！

絶対に勝ちますから、必ずみんなでいきましょう！

まさか、自分が勝ち取った賞金をみんなでなんて、いくらなんでも。。。

でもまあ、冗談混じりで指導料として当然だろ！なんて言いながら業務を進めていた。

そして、先日、彼はそれを実行に移すために計画を練り始めた。

本気だったんだ！

本気でみんなにごちそうする気なんだ。

彼は、僕だけで出した結果じゃないです。

みんなが支えてくれたから・・

などと、もじもじしながら話してくれた。

もう30も手前だというのに、その姿はまるで小学生だ。

ただ、彼の心も小学生のように純粋で素直。

ただただ、感謝の気持ちなんだろう。

そんな心意気。彼の気持ちを受け取らない訳にはいかないので、よし！やろう！！ということになった。

そして、日取りも決まり、お店も決まり。

メールでまずは所内全員に配信。

ほかの部署からは遠慮の声が。

まあ、当然だろうね。

ほかの部署でもキャンペーンはあって、この話に乗ってしまうと自分たちもこういう感謝会みたいなことをしなけらばならないということになってしまうから。

結局、その部署からの参加は2名。

後輩の彼はそれを知って、それはそれは悲しい顔をして、しょんぼりしてしまっている。

どうして来てくれないんですかね？

僕は嫌われているのでしょうか。

なんて、私に聞いてくる始末。

彼の善意を踏みにじり、あとあとのことを考えて欠席を言ってきた彼らに、私は不快感を覚えた。

金が浮いてラッキーだなんて、後輩の彼は思わない。

ただ、悲しいんだ。

私は、その部署の長。すなわちこの営業所の所長に、彼が悲しんでいるという事を伝え、参加してもらえるよう話した。

二言目には、でもさあ・・・と。

そんな面子と、彼の心意気。

どっちが大事ですか？

参加、決定！

というわけで、明日は彼の優勝祝賀かいを自らのお金で開催するという、なんとも面白い食事会が開催されることとなった笑

後輩の彼。

本当に１年中鼻声で、たまにおかしなことを言ったり、ほんとうにへんてこで面白い男なんだ。

人一倍やさしくて、頼りない・・・・

けど、そんな彼が、みんなのお陰でなんて言い出したら、上司の私としては涙がでるぐらい嬉しいワケで。

そんな後輩くんのお話でした。