GSX1300R 隼
ついに納車となった漆黒の隼。
黒フレーム。黒スイングアーム。フロントフォークも黒。インナーチューブも黒い。
あと、ホイールも。
レバー、ステップあたりがシルバーか。あとスライダーが白。
どっしりと佇むその姿。圧巻。果たして俺はこの隼と仲良くなれるのだろうか。
書類だなんだとしまい込み、いざ出発の準備が整う。
さあ。はじめまして。これからよろしくたのむ。
ということで、クラッチ握っていざ尋常に、始動。独特なセルの音。隼ライフ始まりの狼煙があがった。
太く、低いサウンド。少し暖気もかねてアイドリング。アクセルのつきを見てみる。あ。初期型の隼より全然フケがいい。
さあ、出発。セパハン。果たしてどうか。最初は前傾姿勢であることに戸惑ったが、案外慣れてくると普通。いつも顔は下向きなので、常にガン飛ばしてるような感じで乗るんですな。へえー。
シフトはスコスコ入り、Nからのローへ入れた時のガシャコン!っていうのがあんまりないんだね。へえー。
クラッチが、遠い。だいぶレバーを開かないと?手を開いた状態までもっていかないと繋がらない。これは慣れが必要だ。XJR1300とは全くの逆。のりづれー。
さて、おなじみ。初乗りツーリングは那珂湊!外環から常磐道、北関東道で一気に向かう。
このモリモリトルク。半端ない。合流の手前のコーナー。安定感がすごい。合流時、6速のままいける。巡航時、気づくと軽く法定速度を超えてしまう。なのに体に風圧がかからない。
何なんだこいつは…。
怪物、化け物。そんなイメージだった。一生懸命にスピードを出して、景色を楽しむような乗り方なんてできない代物だと思っていた。
それがどうよ…。この乗りやすさ。丸っこいシルエット、この乗りやすさ。優しいやつなんかなこいつは。この安定感。指先つま先で操作する部分のカチっとした感じ、コーナリング時の傾けやすさ。旋回時の安定感。とても安心できる。
懐が深くて、とても頼もしいマシンだ。隼。
そして。このパワー。スゴイ。たとえ6速でも、グイっとアクセルを捻れば追い越し車線へストレスなく合流できる。なんというパワー。欲しい分だけパワーを出してくれるこの特性も、安心感につながる。
この大パワーが安心感につながるっていうのは本当に意外だった。
XJR1300のおおよそ2倍。乗る前は恐ろしかったのに乗ってみたら、この安心感。
安心感たっぷりだけど、まだこのマシンを支配下においてやろうとは思えない。乗らせてもらってるだけ。運んでもらってるだけ。まだ発進、加速、減速、停止が理想通りとはいかない。もちろん旋回もね。圧倒的に経験値不足。
もっと乗って、隼を理解しないと。